2020.07.10最終更新日:2020/08/21

ポストコロナの家づくりは、居心地の良い家づくり

思いもかけない新型コロナウイルスの出現により、社会の在りようが大きく変わるように思います。

そんなポストコロナの時代に家づくりはどのようにあるべきか、少し考えてみました。

社会の変化

仕事のやり方が変わる

皆さんもご存じのように、在宅での勤務が一気に増えました。

インターネットの環境さえあれば、案外在宅で仕事は出来るものだと、多くの経営者が気が付いたようです。

その結果、IT系の若い会社などは都心の高い家賃の事務所を縮小したり、あるいはもっと安い地域に移動したりと変化が生まれています。

若い会社だけでなく菓子メーカー大手のカルビーも、単身赴任を段階的に減らして、在宅ワークを推進するようです。

会社にとっても単身赴任手当や通勤手当が必要なくなり、本格的に在宅ワークを会社として取り組むと、高い都心部の家賃補助も必要なくなります。

そうなると社会全体として、本当に必要な人だけが対面の仕事をするようになり、人口の一極集中がなくなることで満員電車も緩和され、市場原理により都心部の家賃などは下がるかもしれません。

学校の在り方が変わる

今朝のニュースでアメリカのハーバード大学が、この秋からの新学期を全てオンライン授業にすると伝えていました。

日本ではなかなか進まなかったオンライン授業が、この機会に一気に進むかもしれません。

すでに一部の私立校や塾などでは取り組みは始まっています。

家族の関係が変わる

このように仕事も学校も在宅で行われるようになると、家族間の物理的な距離が非常に近くなり、しかも長時間共に過ごすことになります。

また、昼食を皆が家でとることになり、仮に専業主婦であっても毎日の3食の食事作りはきついものがあるでしょうし、ましてや夫婦2人が在宅での仕事であれば交代で、あるいは一緒に食事の用意をすることになるでしょう。

住宅はどう変わるのか

社会の変化に伴って住宅も変化すると考えています。

まず大きな変化が「家」の役割です。

コロナ以前の家の存在というのは、安らぎ、団らん、休息、といった言葉で表されるような、プライベートな空間でした。

ところが仕事や学校が在宅になり、リモートで会議や授業が行われるようになると、家の中に公の部分が入ってきます。

それらを踏まえ、ここでは具体的に家の作り方について書いてみます。

家の立地

コロナ以前の家は先に書いたようにプライベートな空間で、しかも平日は夜がメインの在宅で、週末も買い物やレジャーに出かけることが多かったと思います。

ところが在宅で仕事や授業をするようになると、ほとんどの時間を家で過ごすことになります。

また、これからは場合によっては週末の外出が難しいこともあるでしょう。

そんな、ほとんどの時間を家で過ごすときに、カーテンを閉め切り、外からの視線を遮断せざるを得ないような生活がしたいですか?

そんな息の詰まるような生活は嫌ですよね。

家の計画と共に庭(借景も含む)の計画をお勧めします。

別に大きな庭でなくてもいいのです。

窓の向こうに木々があるだけで、視線は遮れます。

出来れば縁側やデッキがあると、室内と庭が緩やかにつながり、ほっと息をつける居心地の良い場所になると思います。

どうしても立地上難しい時は、視線を感じない高い位置に窓を設け、空を感じる。あるいは低い位置に地窓を作り、植物が見えるなど、設計で工夫はいくらでもできます。

そして、そんな外を眺められるような場所に、居心地の良い居場所を作りましょう。

家で仕事や授業を受ける時の部屋の作り方

今までもちょっとした読書コーナーとか、スタディカウンターなんてものは作っていました。

学校の授業を受ける程度ならこれらのスペースでも十分かもしれません。

親も子供の気配がわかると、ちゃんと授業を受けているかどうかわかるので安心です。

ただ小さい兄弟さんなどがいると、騒音の発生源になるかもですので、リビングというよりは2階ホールの一角とかの方が良いかもしれません。

でも、本格的に仕事をするとなると、ちょっとした、といったスペースでは環境も大きさも無理があると思います。

やはり個室を用意したいものです。

その個室の作り方で、ポイントになることをいくつか挙げてみます。

● カギがかけられる

仕事中に勝手に子供に入られると困りますね。

しかもZOOM会議中などでしたら最悪です。

大事な資料なども触られないように、部屋の外からカギがかかるほうが安心です。

● 壁にこだわる

この壁とはZOOMなどの打ち合わせ時に、背景となるところです。

自粛期間中にTVでリモート出演されている人を見ていても、背景のセンスがいいと仕事ができそうに感じます(笑)

逆に服が掛かっていたりなどの、生活感が出てしまうと緊張感が生まれません。←自身で実証済み

● 温熱にこだわる

局所冷暖房(その部屋だけを冷暖房する)は避けたいところです。

というのも、部屋の大きさを6畳なりとれればいいのですが、なかなか難しいかと思います。

そうすると、局所でやってしまうと特に冷房が効きすぎて不快になります。

オススメは全館空調で、方法については建築会社さんに相談してみてください。

大事なのは全館空調する大前提として、断熱気密の性能をちゃんと確保することです。

そうしないと光熱費ばかりがかかる、不経済な家になってしまいます。

そのあたりを詳しく書いた記事はこちら ↓

夏涼しくて冬暖かい家を、高断熱高気密で作るコツ

● 音にこだわる

外からと中からの騒音対策です。

外からの騒音については、温熱のところで触れた、断熱気密の性能が確保できていると、おのずと窓も性能の良いものを使うはずで(例・ykk APW330)、そうすると外部の音もかなり遮断できます。

それでも外部の環境がひどいようでしたら、より断熱性能も高くなるということも含めて、トリプルサッシの採用を検討しましょう。(価格は上がりますが)

中からの騒音とは、家の中の子供の泣き声や叫び声。

仕事で打ち合わせ中にこれらが聞こえてくるのは、絶対避けたいところですね。

どうするか。

発生源の場所(多分リビング)から遠いところに仕事部屋を設ける。

例えば2階の寝室や納戸の奥に設けるなどすると、リビングとの間にもう一つ部屋があるので有効ですね

夫婦ともに在宅ワークの場合はどうする?

本来であれば在宅ワーク用の部屋を2つ用意するのが望ましいのでしょうが、小さな子供がいる場合、夫婦共に仕事部屋に籠ることは実際難しいと思います。

やはりそこは2人で相談して、交代で使うとかの工夫が必要ではないでしょうか。

また、食事の用意なども2人で一緒に立てるようなレイアウトや、夫も使いやすいキッチンの高さを考慮することも必要だと思います。

そもそもキッチンだけでなく掃除や洗濯など、家事全般が誰でも使いやすい間取りや仕組みを考えたいものです。

これからの家づくり

居心地の良い家を作る

家で仕事をするということは、家にずっと居るということです。

仕事をする環境を整えるのはもちろんですが、ずっといる家ならばずっと居たくなるような居心地の良い空間であることが必要です。

庭を作ることをお勧めするのもそのためですし、そんな庭を眺められるような居場所や、ちょっと籠れる隠れ家のような居場所を作ることで、家の中に居心地の良い場所ができます。

そうすると仕事をOFFにしたい時や、家族がひとつ屋根の下に居ても、一人になれる場所が出来ます。

逆に庭とつながる空間を作ることで、家族でBBQ、みたいな家に居ながらアウトドアな遊びも出来てしまいます。

またみんなで使えるキッチンは、子供たちと一緒に料理を作ることを一種のイベントに変えてくれます。

ここまで触れませんでしたが、在宅ワークが一般的になると住む場所を自由に選べるようになると思います。

1か月のうち出社が数回とかの頻度になると、通勤時間が多少長くなっても地方都市で暮らすことも選択肢になります。

都心部と違い圧倒的に土地の価格が安いため、建築に予算を回せます。

自然が残っている場所がたくさんあるため、リゾートのような暮らしも可能です。庭にテントを張るなんてことも夢ではありません。

このようにポストコロナの時代の家づくりは、居心地の良い家づくりになると思っていますし、それは弊社が今まで求めてきた家づくりと重なる部分がたくさんあるということにも気づきました。

ぜひ、このコロナに時代に皆さんの家づくりをもう一度、振り返ってほしいと思います。

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