2017.11.01最終更新日:2021/03/09

気密パッキン、基礎(通気)パッキンの使い分け

気密パッキンや基礎パッキン(通気パッキン)とは何をするもの?

最近ではSNSやネットで情報が簡単に得られるため、家づくりのすべての内容を把握しようとする方が増えました。

そういった風潮には反対ではあるのですが、家づくりの流れの中でどんな工事がされ、何のために行われているのかを知っておくことは悪いことではないと思います。

そこでこの記事では基礎パッキンと言われる通気パッキン、気密パッキンとの使い分けやチェック点などをまとめてみたいと思います。

基礎パッキン(通気パッキン)とは何か

基礎パッキンとは基礎の立上りのコンクリート部分と木部である土台の間の入る硬い樹脂製のものを言います。

以前は、床下換気口と呼ばれる巾40cm×高さ20cm程度の大きさのものを、各部屋に1ヶ所程度配置していましたが、隅角部(部屋の角)は空気の淀み域(空気が動かない)になってしまうという欠点がありました。

それが基礎パッキンを使用することにより

基礎パッキン

この画像でわかるように床下全体が全周で換気できるようになりました。

実際使用している画像がこちらになります。

全周換気

この基礎パッキンは床下の空気を循環させるため、床の断熱方法は床合板下に断熱材を入れる「床断熱」の場合に使用します。

この基礎パッキンを配置するのにも規定があって、

・アンカーボルト(基礎の立上り部分に埋め込み、土台をそれに取付けて基礎と上部の建物を緊結する為のもの)のある部分に設置

・柱の直下など荷重のかかる部分に設置

・土台の継ぎ手になる部分に設置

以上の場所には必ず設置で、他はメーカーの使用マニュアルにある間隔ピッチで施工します。

また、換気量が少なくなるという意味から、設置する枚数が多すぎてもダメです。

基礎パッキンによって、床下換気口の設置が不要になり、基礎のコンクリートに土台が直接接しなくなるので、湿気のリスクも軽減されました。

基礎パッキンロングとは何か

画像:城東テクノ様

実は基礎パッキンにはロングという、文字通り長いタイプのものもあります。

通常の基礎パッキンが柱の下や基礎と土台を緊結するアンカーボルトの下に設置するのに対し、ロングは土台下全長に設置します。

施工自体は、設置位置の事を何も考えずに全ての部分に敷くだけなので簡単ではあるのですが、コスト増につながるため弊社では採用していません。

気密パッキンとは何か

基礎パッキンが床下の環境を外気と同じにするのに対し、床下を居室など内部と同じ環境にする「基礎断熱」という方法があります。

床下エアコンの採用などには基礎断熱が必要となります。

そこで気密パッキンというものは床下を外部と遮断した状態にするために使われるパッキンです。

基礎断熱

上部に2本見えているものが発泡ゴムで、この上に土台が乗り、気密性が保たれるというものです。

基礎断熱
基礎断熱

上の写真のように建物外周部にはぐるっとすべて気密パッキンが入ります。

気密パッキンを使った家であっても、内部は床下の空気の流れをよくするため基礎(通気)パッキンが使われます

逆に基礎(通気)パッキンを使った家であっても玄関やユニットバスの部分は気密パッキンを使います

お風呂周りの基礎パッキンはどうする

気密パッキンを使った基礎断熱の場合は床下は室内と同じと考えますから、ユニットバスそのままでも大丈夫です

基礎パッキンを使った床断熱の場合は床下は外部と同じになります。

そのままユニットバスを置くと外気にさらした状態になり、とても寒いお風呂になると容易に想像できます。

床断熱の場合の浴室は他の部屋とは切り離し、基礎断熱とするため気密パッキンを使います。

チェックするならここを

「基礎パッキン 施工ミス」と検索すると結構ミスがあるようで正直びっくりしてしまいました。

拾い上げてみると、

〇 気密パッキンであるべきところが基礎(通気)パッキンになっていた。逆もあり。

〇 気密パッキンなのに隙間を開けて設置されていた

〇 柱の下にパッキンがない

〇 土台が乗ってからパッキンのずれがないか

〇 アンカーボルトの位置にパッキンがあるか

この程度なら施主様でも見ることが出来るかと思います。

施工ミスは直せるのか

めったにあることではないと信じていますが、不幸にも施工ミスを発見してしまった場合の対処法も一応書いておきます。

気密パッキンが入るべきところに基礎(通気)パッキンが施工されている

施工されているのが土台までであれば、アンカーボルト等のナットを外せば土台も外せるので入れ替えが可能です。

ただし、上棟が済んでいる場合は土台を外すことはできないので、基礎パッキンの無い空いている部分には基礎パッキンを横から詰め、状況に応じて気密テープ・コーキング・現場発泡ウレタンフォーム等で気密が確保できるようにするしかないかと思います。

基礎(通気)パッキンが入るべきところに気密パッキンが施工されている

規定の換気量が確保できるのであれば気密パッキンでも問題はありません。

基礎パッキンであるべき区画が全て気密パッキンになっていたら換気ができないので、入れ替えをするべきだと思います。

気密パッキンと気密パッキンの間に隙間がある

気密パッキンを施工する場合には、あり得ない事ではありますが、これも状況に応じて気密を確保できるように、その空いている部分を埋める事が必要です。

あるべきところに基礎パッキンがない

柱の下、アンカーボルト位置、土台継手位置等には必ず設置です。

気密パッキンは後から施工は難しいのですが、基礎パッキンなら比較的楽に入れられます。

土台からパッキンがずれている

地墨という土台の正確な位置を示す線を基礎の天端につけます。

その線に合わせて基礎パッキン等を設置するので、基本ずれるという事自体がおかしいのですが、ずれていれば正規の位置に設置するだけです。ただその場合は、どちらかというと高さの確認をしっかりするべきだと思います。

弊社では、土台を全て設置した後、高さの確認をして誤差1mm以内になるまで調整します。基礎パッキンがずれているという事は、高さが合っていない為荷重がかからないという事が考えられます。

冒頭で書きました、施主様が家づくりのすべての内容を把握しようとする事には反対(不可能という事です)、というのは本心なのですが(プロはプロ。任せた方が、結果良い家になることが多いということ)、現実問題として安く上げるため、手間を省くため手抜きや施工ミスがあることも事実です。

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