2023.02.16最終更新日:2023/08/07

新築するなら窓で後悔してはいけない

窓を変えると家が暖かくなる

 

この記事はこれから家を建てようと考えている人が、後悔しない窓の選定が出来る指針となるように書いてみました。

また、今お住まいの家の寒さに困っている方には、窓のリフォームで寒さが改善されることもお伝えしたいと思います

世界は寒い窓(家)を許さない

世界各国と比べて、日本の住宅の多くは非常に断熱性能が低いのです。 実は一般の方には、あまり知られていなかったですが、2022年の冬は各種要因で電気代が高騰し、そのため日本の住宅の低性能さが認知されつつあります

断熱性能を上げる(冬暖かく夏涼しい暮らしを少ないエネルギーで手に入れる)には、

天井・壁・床への適切な量の断熱材と適切な施工

外部と接する建具、すなわち窓やドアの選定

家中の隙間を少なくする気密化

が必須ですが、その中でもこの記事では窓について書いていきます

冒頭で日本の家は断熱性能が低いと書きましたが、以下が各国の窓の断熱性能を表すU値:熱貫流率(W/㎡・K)の最低基準になります。(数値が小さい方が断熱性能が高い)

なぜこのような基準があるのかというと、寒さによる健康リスクを軽減するためです

そのため例えばイギリスでは全室18℃(無暖房時)が最低推奨温度とされています

日本の家での寝室の朝の室温が10度以下なんていうのは犯罪レベルなんですね

フィンランド : 1.0

ドイツ : 1.3

デンマーク : 1.5

オーストリア : 1.5

イギリス : 1.8

アメリカ(中北部) : 1.7~1.82

ハンガリー : 2.0

フランス : 2.1

中国(厳寒地区) : 1.6~2.3

韓国 : 2.1~2.4

日本 : 2.33~4.65

日本を除く各国の窓の主流は樹脂サッシ、及び木製サッシになります

日本の最高等級の窓は世界の最低基準という事実

上の表が日本の窓の等級区分になります

日本の既存住宅の約7割は、アルミの枠に単板ガラス(いわゆるアルミサッシ)であるといわれていますが、その熱貫流率は、

6.5W/㎡・K

すでに上の表にすら載らない性能の窓になります

脱衣室や浴室でヒートショックを起こすのは、こういった窓も原因の一つでしょう

現在日本の新築住宅の売れ筋の約7割は、アルミ+複層ガラス、アルミ/樹脂+複層ガラスで

アルミ+複層ガラス(ペアガラス) 4.65W/㎡・K 等級は星2つ ★★ 

アルミ/樹脂+複層ガラス(ペアガラス) 2.33W/㎡・K 等級は星3つ ★★★

最高等級星4つの窓はどんな窓に相当するかというと、いわゆる樹脂サッシになります

ご覧のように日本の窓は最高等級であっても欧米での最低基準に遠く及ばず、同じアジアの国と比べても明らかに性能の低い窓を使っていると言えます

現在の日本の窓はどんなものがあるのか

施工例 H邸

まず、基本的なサッシのグレードをもう一度確認しておきましょう(※YKK APの代表窓サイズの熱貫流率データ/カタログ「樹脂窓シリーズ」より)

1. 樹脂フレーム+トリプルガラス (熱貫流率0.90)

2. 樹脂フレーム+複層ガラス (熱貫流率1.31)

3. 樹脂とアルミの複合サッシ+複層ガラス (熱貫流率2.33)

4. アルミサッシ+複層ガラス (熱貫流率4.65)

これらからわかるようにガラスも大切ですが、フレームの性能が重要なことがわかります

アルミは樹脂に比べ1400倍ほども熱を伝えるそうです

先程、日本の窓は最高等級でも世界の最低基準と書きましたが、正確にいうと、世界に通用する窓はあるけれども、いまだ低性能な窓を使う新築物件が多いということです

これを各メーカーに当てはめると(リンクを埋めました)

アルミ/樹脂複合サッシでは

出典:リクシル サーモスⅡ-H/L

リクシルでは「サーモスⅡ-H/L」「ハイブリッド窓TW」

YKKでは「APW511」、「エピソード」シリーズ

この辺りが標準仕様であっても、可能であれば樹脂サッシに変更したいところです

注・アルミ/樹脂複合サッシであっても良い数値を出している窓もあります

樹脂サッシでは

出典:YKK APW330

リクシルでは「樹脂窓 EW」 

YKKでは「APW330」

樹脂サッシ専業メーカーのエクセルシャノンでは「シャノンウインドIIs」があります

さらなる断熱性は、ガラスをトリプル以上にすることをおススメします

出典:エクセルシャノン UFシリーズ

リクシルでは「レガリス」

YKKでは「APW430」 

エクセルシャノンでは「NS50」「SPG」「UFシリーズ」「トリプルシャノンIIx」

現在弊社で標準的に採用している窓

こちらの数字はua値(外皮平均熱還流率)となり、U値とは異なります

弊社が標準的に採用しているのは、YKKのAPW330(樹脂複合サッシ)になります。

弊社の主な施工範囲は地域区分の5、6地域が多く、標準で断熱等級6は取れています

ただ、昨今の電気代の高騰や、さらなる快適性を考えると、今後は樹脂トリプルとの併用なども増えてくると考えています

既存の寒い窓(家)はどうしたらいいの?

リフォームで断熱

すでにお住まいの家の寒さの改修で有効なのも窓です

比較的簡単に出来る改修なので、是非検討されることをおススメします

窓の改修には2通りあり、既存の窓を取り替える方法と既存の窓の内側に新たに窓をプラスする方法があります

窓を取り替える(カバー方法)

出典:リクシル リプラス

リクシルでは「リプラス」

YKKでは「マドリモ断熱窓」

エクセルシャノンでは「シャノンDEリフォーム」  ※地域限定商品

内側に窓をプラスする方法

出典:YKK マドリモ内窓プラマードU

リクシルでは「インプラス」

YKKでは「マドリモ 内窓 プラマード U」

ただ、根本的な断熱改修は窓だけでは限界があるのも事実です

より快適なリフォームを考えておられる方は次の記事を読んでみてください

窓についてのまとめ

窓について知っておこう

窓を良く考えずに家を建ててしまうと、いくら断熱材の厚みを増やそうが、気密を良くしようが「窓から熱が逃げる」あるいは「窓から熱が入る」ことになります。

ここまで読んで頂いたらお分かりかと思いますが、窓は最低でも樹脂サッシを選びましょう

また、地域区分が1.2.3.4といった寒い地域の方は、樹脂サッシ+トリプル以上は必須だと思います

弊社のある地域区分5.6といった場所では、樹脂サッシ+複合ガラスは必須でトリプルもケースバイケースで採用になると思います

他にも、引き違い窓よりもタテスベリ窓の方が断熱性能が高いというように、窓のデザインによっても性能は変わります

ガラスの種類も特に性能もないタイプから、遮熱タイプや断熱タイプがあります

ここまで書いておきながら、なんですが・・・

アルミ/樹脂複合サッシのところで注意書きしましたが、フレームの材質のよって性能が分かれるのは事実なのですが、よくよく比較すると樹脂と変わらない性能の物もあります

また、複合(ペア)ガラスなのにトリプルと変わらないものもあります

気になる方は各窓の熱還流率での比較をおススメします

このように窓は思っているよりも奥が深いアイテムです

一度あなたが建てようとしている家に提案されている窓がどんな窓なのか、カタログなどに目通してみてもいいですね

そして、その窓がその場所にそのデザインで本当に必要なのか?という目で、平面図、立面図を改めて見ると新しい発見があるかもしれませんね

また、窓だけでなく外部に接している玄関ドア、こちらの選定もとても大事になります

窓にも補助金が出ます

新築される方には様々な補助金が用意されているので是非依頼先の建築会社に問い合わせてみてください

窓のリフォームにも補助金が出ます(2023年)

先進的窓リノベ事業 PDF資料(経済産業省、環境省)

新築、リフォームに限らず補助金については国から各自治体まで様々に用意され、内容が毎年変わっています

そのため補助金について不勉強な会社と勉強している会社では随分と差が出ることになります

是非、よく勉強している依頼先を選んでください

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