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工務店としての日々の仕事の中から、「これは家を建てる前に是非知っておいて欲しい」という
基本的な家づくりの知識や、家づくりや暮らしについてのちょっとしたヒント、
マルトからのお知らせなども記事にしています。
気になる単語でも検索できます。例:「資金計画」「土地」「間取り」など

住まいづくりのヒント集
2017.12.27

キッチンの引き出しの活用術

何かと気ぜわしい年末に雪が降ってます。困りますね。

さて今日はキッチンの収納のお話です。 最近のシステムキッチンのご採用はスライド収納(引き出し)です。 これは一昔前に多かった開き扉に比べて断然使いやすく、鍋、ボールなどなど収納量も多いですね。

カップボードなどの周辺収納はメーカーの物を採用されたり、マルトで製作させて頂いたり、いろいろなんですがこれから計画される皆さん、是非引き出しをご活用ください。下は恥ずかしながらの我が家の引き出しです。 (食洗機に入ってるのが多くてスカスカです。安物ばっかですいません。汗。)

 

キッチンの引き出しを考える工務店

 

うちは既製品の食器棚ですが、一番浅い引き出しにマグカップやお茶碗などをしまっています。 奥の物も取りやすく、一目で見渡せます。 ほんとはお皿からどんぶりまで全部引き出しに入れたいくらいです。 (他の引き出しは深すぎて食器には向いてません。。。この深さはポイントです。)

これから計画される皆さん、是非頭の片隅に置いといてくださいね。  難はコストUPするんですよね~

 

お目汚しの後はカッコいい建具。

 

京唐紙の建具

 

K様邸の建具です。からかみという伝統的な和紙です。力強い文様が素敵でしょう?和室だけでなくリビングなどに使ってもよく似合うと思います。 和紙についてはまた日を改めてご紹介することにしますネ。

 

西沢でした。

家を建てる前に読みたいお話
2017.12.26

エコキュートとネオキュートの違いとは。

エコキュートとネオキュートの仕組み

 

 

どちらも「ヒートポンプ方式」というエアコンなどでよく聞く技術を使っています。

ヒートポンプ技術というのは、室外に設置されたファンが外気の熱を吸収し、その熱を利用してお湯を作ります。

電気だけでなく、外の温度も活用するので、とても省エネなんですね。

 

エコキュートが普及する前は電気温水器というまさしくヒーターで水をお湯に変える給湯器がありました。

 

電気温水器は購入価格がエコキュートに比べ安い(約半分)のですが、電気代が高くなります。

 

電気温水器だけの電気代(お湯のためだけの電気代)が関西電力エリアで¥85000程度らしく、弊社で建てているオール電化の家で年間の電気代が冷暖房や調理器具も含め¥130000程度になる家があるので、やはりとても光熱費は高くなると思います。

 

これから給湯器を購入される方にはお勧めできませんね。

弊社でも以前はよく使っていましたが、さすがに今では皆無です。

 

エコキュートとネオキュートの違いは何?

 

 

エコキュートはお湯の使用量が多い4人以上の世帯で急速に普及しました。

でも、人数の少ない2人世帯などでは給湯量が多すぎる、設置場所に制限があるなどからあまり普及が進みませんでした。

 

実はエコキュートは貯湯タンクとヒートポンプユニットがあるので、設置場所として広いスペースが必要です。

また、ヒートポンプユニットは高圧力なので、故障した時現地で修理出来ません。

 

そんな中、最近出てきたのが『ネオキュート』です。

 

エコキュートと何が違うのかというと、冷媒(空気中の熱を運ぶ役割をする物質)が違います。

 

エコキュートでは二酸化炭素を冷媒として使っていましたが、ネオキュートでは、現在のエアコンに使用されているのと同じ、新冷媒R32を使用しています。

そのためヒートポンプユニットが計量コンパクトになり、また配管を長くすることが出来るので貯湯ユニットとヒートポンプユニットを離して設置できるようになり、より設置場所を選ばなくなりました。

ただ、エコキュートは二酸化炭素を冷媒として利用しているわけですから、地球温暖化対策として優れていますね。

そうは言ってもネオキュートも灯油の給湯器などに比べるとはるかに地球温暖化対策には貢献しています。

 

また、滅多にある事ではありませんが、冷媒が抜けても普通の電気屋さんで補充ができるので、故障時に対応時間が短くなる可能性があります。

 

 

ここからはダイキンのHPをもとに比較してみましょう。

 

エコキュートやネオキュートを作っているダイキン工業の試算では、

2人家族の推定使用湯量 270L/日

3人家族の推定使用湯量 380L/日

となっています。

 

エコキュート 460Lタンク(42℃換算だと850L使えます)

エコキュート 370Lタンク(42℃換算だと650L使えます)

ネオキュート 320Lタンク(42℃換算だと420L使えます)

 

省エネ性能(年間給湯保温効率)は

エコキュート 3.6

ネオキュート 2.7

省エネ性能ではエコキュートに軍配が上がりますね

 

価格はどうでしょうか フルオートタイプで比較しました

 

メーカーのカタログにはオープン価格となっており、検索で調べましたがあまり差はないようでした。

ただ、ご自分で設置できるものではありませんし、専門業者を依頼しないといけません。

新築の家に採用のご予定ならば建築依頼先に工事費込みで見積りをとるのが良いかと思います。

 

さて、どちらを選ぶ?まとめ

 

 

メーカーのHPなどにあるのは

 

2~3人ならば ネオキュート

3~5人ならば エコキュート370L

4~7人ならば エコキュート460L

 

となっていますね。

 

弊社でも4人家族なら370Lをお勧めしています。

 

ただこの選び方は実をいうとザックリ過ぎるのかもしれません。

 

というのもお風呂に入る時間がバラバラとか、シャワーを出しっぱなしで長時間使うとかにより、状況が変わります。

本来であれば電気代の安い深夜に焚き上げてお湯を貯めたいのに、それまでに足りなくなって電気代の割り増し時間帯に動かさなくてはいけないこともあるようです。

 

予算に余裕があれば大きめのタンクを選ぶのが良いかもしれませんね。

 

メーカーのHPのリンクを貼っておきます。

 

ダイキン エコキュート

ダイキン ネオキュート

コロナ エコキュート

コロナ ネオキュート

 

↓ 設備機器の性能だけじゃなく、家の性能で光熱費が変わるという記事です。

光熱費の平均を出してみた 一戸建ての高性能の家と築27年の家

 

 

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住まいづくりのヒント集
2017.12.22

外壁のメンテナンス時期を知る方法は?

建物って、地震等の外的な力が加わった場合を除き、

『水』

から守れば、かなりの年数壊れないものだと思います。

 

『水』と一言でいっても色んな水があり、

空から降ってくる雨の水、

水道管を通っている水、

空気中に含まれる水等、

それぞれ、雨漏れ・水道管接続の不具合・結露等に気を付けていれば、

十分、建物を水から守れると思います。

 

その内、雨水に関しては、屋根からの漏水を一番に気にしますが、

外壁も重要なもののひとつです。

 

で、外壁のメンテナンスって、いつどのタイミングでやればいいのか、

一般の人にはわからないかもしれませんので、

判断材料を挙げたいと思います。

 

外壁にもいろいろな種類があります。

・焼板

・羽目板に塗装

・モルタル(砂とセメントと水を混ぜたもの)塗の上塗装

・サイディングの上塗装

・鉄板貼(色々な種類有り)

・塗り壁

・タイル貼

等々。

 

基本的には、どんなものでも何らかのメンテナンスが必要です。

塗装の色が薄くなってきたら塗り直すとか、

板が腐ってきたら貼り換えるとか、ありますが、

一番早く劣化してしまうのが『コーキング』です。

 

一番わかりやすいのが、サイディング貼のジョイント部分やサッシ廻り。

 

劣化状況

この画像はコーキングを作っているメーカーの画像ですが、

一番右の表層劣化の状態になってくると、

コーキングの打ち直しを考えなければなりません。

 

そこで問題が出てきます。

 

コーキングの打ち直しだけなら、そんなに高額になる訳ではないのですが、

コーキングを打ち換えるには、足場が必要になってきます。

となると、現場によっては足場だけで20~30万円かかったりしますから、

せっかく足場を組むのなら、一緒に外壁材の塗装も考えた方がいいのでは?となります。

 

そうすると、なんだかんだで100~200万円規模の工事になってしまいます。

 

その話をすると結構な確率で、

「え~っ! 今そんなお金無い!」という言葉が聞こえてくるのですが、

実際、コーキングが劣化し始めた時期程度なら、外壁の塗装はまだ大丈夫な事が多いんです。

 

チョーキングといって、外壁を指で撫でて、白い粉のようなものが付いたら塗りかえ時です。

 

ザックリでいうならば、

コーキングは5~10年、

サイディングの塗装は10~15年くらいで再施工が必要になってくるかと思います。

 

今回サイディングの例を挙げましたが、

その他の外壁材でもコーキングを使う事は多いので、

コーキングの劣化具合が、メンテナンスの目安になろうかと思います。

 

とはいえ、この前10年以上前に建てさせていただいたお宅を見たら、

コーキングの劣化が全くと言っていい程なく、

塗装もまだまだ大丈夫でした。

そういうお住まいもあれば、

現在では、コーキングもなく、色の劣化等も極端少ない

『そとん壁』

という塗壁もありますし、

『ウッドロングエコ』

という、超長持ちする塗料(色があるわけではありませんが)もあります。

 

建てる時に少し高くても、何十年というサイクルで考えた時に、

トータル金額で安くなるように考えて頂けると、後々の出費が少なくて済みます。

 

 

 

住まいづくりのヒント集
2017.12.19

薪ストーブの知らない世界

タイトルを見ると、何だ?っていう感じですが、

昨日ご紹介した薪ストーブについて、

おそらく一般の方はご存じないであろう情報を提供したいと思います。

 

薪ストーブと言ってもたくさんのメーカーからたくさんの種類が出ていて、

弊社で入れさせていただいた機種も色々です。

 

暖房器具としてという点でお勧めし、尚且つ、たくさん入れさせていただいているのが、

昨日も紹介したお宅で使用している、

ダッチウェストジャパンの

フェデラルコンベクションヒーター

ラージF265

という機種です。

 

薪ストーブがどういうものかというのを、

私自身はこの機種の事を知って、初めて学びました。

もう10数年前の事です。

 

薪ストーブというと、鉄みたいな箱の中で火を燃やしてるだけでしょ!

と思っていたら、

全然、違いました。

 

薪ストーブってそんな構造になってたんですか!と驚かされました。

 

薪ストーブ

この写真を見ただけだと、ただの鉄の箱みたいですよね。

 

 

中はどんな感じかというと、

 

ダッチウェスト

上の図で、煙突に煙が行く手前にある

キャタリティックコンバスター

という触媒

これが、1984年に世界で初めて薪ストーブに搭載されました。

 

触媒と聞いても何の事だかわかりませんよね。

自動車の排ガス規制で、排気をきれいにするものとして触媒が利用されているのですが、

薪ストーブでは、この触媒によって薪が燃えた(一次燃焼)後の煙を、

もう一度燃やす(二次燃焼)ことができます。

 

言葉ではよくわからないと思いますが、

通常、煙は約600℃以上にならないと燃えませんが、

この触媒をつけると、約220℃で再燃焼します。

 

それによりどうなるかというと、

薪が燃えた後の煙まで燃やしますから、

熱効率が約50%アップ

薪の使用量が約25%節約

90%煙を燃焼することにより煙突からでる煙も、

ものすごくきれいになるという、一石三鳥的な代物です。

 

もちろん、その他にも『へぇ~』という仕組みがあります。

 

一見してはわかりませんが、

ストーブの中にもう一つストーブがあるような二重構造になっており、

輻射熱と対流熱を生むバランスのいいストーブ。

 

表面がデコボコした石打ち模様にする事により、表面積が40%アップし、

内壁が二重になる事で放熱面積が58%アップとなり、

小さな体積でも大きな熱量を生む事が出来ます。

 

ちなみに、このF265という機種は

巾66㎝、高さ67.5㎝、奥行59㎝という寸法ですが、

カタログ上の最大暖房能力は

144㎡(約87帖)

となっています。

 

この面積が、どういう断熱仕様の建物で計算したのかはわかりませんが、

先日紹介した住まいは、

200㎡

で、薪さえ燃やしていれば常夏状態です。

 

現在の弊社の断熱仕様であれば、もっと広くても十分な暖かさが得られると思います。

 

また、この本体は鉄ではなく鋳物で出来ていて、

鋳物から放射される赤外線は波長が長く❝遠赤外線❞と呼ばれています。

鉄製の薪ストーブから出た赤外線では届かなかった身体の奥にまで

浸透することがわかっています。

 

説明しだすとキリがないくらい特徴はありますが、

とにもかくにも、他の暖房機器では味わうことのできない暖かさが

薪ストーブにはあります。

 

薪の準備ができる方、

薪を買ってでもいいと思われる方、

本当にお勧めです。

 

 

 

 

住まいづくりのヒント集
2017.12.18

薪ストーブの暖かさはどれくらいのレベルか

先日お邪魔した、2年前にお引渡しをしたお宅には、

『薪ストーブ』

が設置してあります。

 

ダッチウェストジャパンという会社の

フェデラルコンベクションヒーターというシリーズの

ラージFA265という機種です。

この薪ストーブの詳細については、後日説明するとして、

 

こちらのお客様はご自分の山をお持ちで、

建てさせていただいた時も、全てではないのですが、

ご自分の山の木を使わせていただきました。

 

燃料となる薪も自分の山の桧・杉と、

知り合いの方から分けてもらっているという広葉樹で、

すべて、自分で用意されています。

 

薪

上の写真のように、近々に使う分を庇の下に置いて、

掃き出しのサッシを開ければすぐ取れるという状態にされています。

 

もちろん、写真で見えているくらいの量では一冬越せませんので、

隣の倉庫に、たんまりと置かれていました。

 

薪ストーブの設置状況は、

 

注文住宅

 

薪ストーブ

吹抜のあるLDKに設置しています。

 

2年間暮らしてみて、薪ストーブを使用した感想を聞いてみますと、

『家が暖か過ぎて、職場が寒くてたまりません(笑)』との事。

 

実はこのお宅、三世代同居で大きなお宅でして、

延べ床面積は約200㎡、坪数でいうと約60坪です。

これだけ大きくても、暖房器具はこの薪ストーブ1台のみ。

 

今の時期でも、晴れてさえいれば朝一番に燃やす分だけで

夕方まで追加の薪を入れなくても大丈夫だそうで、

晴れていなくても、夕方奥様が仕事から帰ってきた時の温度は大体17℃だそうです。

 

薪を入れて火をつけている時は、25・26℃にはなるそうで、

2階に部屋があるお子様方は、冬でも家ではTシャツ1枚だそうです。

 

2階の床材は杉を使用していますが、

お子様方の友人等が来られて2階へ行くと、

必ず、『これ床暖房?』

と聞かれるそうです。

 

確かに杉自体も冷たさを感じにくい材料ですが、

それだけ、薪ストーブの暖かさが伝わっているのかなと思います。

 

奥様曰く、

『私、この家に引っ越してから、自分では意識がないんですけど、

職場で寒い寒いとばかり言ってるらしく、

周りの人から、17℃で寒いっていう方がおかしいねん!って言われるんです』

との事。(笑)

 

薪ストーブに火がついていると、ほとんど常夏状態なので、

家の中の恰好のままで、ついそのまま外へ出ると、

異常な寒さに感じますと嘆いておられました。

 

薪ストーブは、薪を段取りする事が大変ではありますけど、

暖かさという点では、他の暖房機器では得られないものがあります。

 

薪を準備する事がきらいじゃない方には、本当にお勧めです。

 

 

現場日記
2017.12.17

外壁焼板の経年変化

2年前にお引渡しをしたお宅へ行ってきました。

三世代がお住まいの大きなお宅です。

 

焼板

こちらが現在の外観。

 

完成時は、

焼板

 

少し、カメラのアングルが違うのと、

光の当たり具合が違うので、わかりづらいかもしれませんが、

南東面の太陽光がよく当たるところは、

黒い焼板の色が少し褪せています。

北面なんかは、完成時とほとんど見分けがつかないくらい、

色もかわっていないんですけどね。

 

お客様は、『これも焼き板の味がでて、いいんちゃう?』と。

 

このように感じていただけると嬉しいですね。

 

確かに、焼板の事だけを考えれば、色が褪せてきたということは、

撥水効果が段々無くなっていってるわけですから、

保護塗装をするかしないかどちらがいいですかと聞かれれば、

する方がいいとお答えします。

 

が、日本で昔から使われてきた外壁材である焼板は、

過去に塗装するという概念もなく、

腐って穴が空いているような状態になったら、

貼り替えましょうという感じでした。

 

現在の施工方法を説明しますと、

上棟後、出入口や窓が取り付いたら、

透湿防水シート(こちらの現場は遮熱仕様)、ウェザータイト、防水テープを使い、

雨水が進入しない状態にします。

 

外壁遮熱

 

次に通気層という空気の通るスペースを確保する為、

竪に厚さ15mmの胴縁を取付け、その後焼板を留める為の横胴縁を取付けます。

 

遮熱シート

 

ですから、焼板がボロボロになって無くなっても、

極端な話でいいますと、透湿防水シートがある為、内部に雨水は進入しません。

 

焼板の色褪せに関しては、そこで暮らす人が気にするかしないかで判断してください

と、言っています。

 

 

現場日記
2017.12.13

滋賀県湖東地方で腐りにくいとされてきた材料は

ごくごく一般的な人に、

日本の木で腐りにくいものは何でしょうか?

と聞くと、どんな答えが返ってくるのでしょうか。

 

アンケートをとったわけではないのでわかりませんが、

そもそも、木の種類を知っている人の方が少なそうで、

最もポピュラーな『桧』あたりが出てくる可能性が高そうです。

桧・ヒバ・栗・ケヤキ・山桜等が腐りにくいとされる材料です。

 

滋賀県湖東地方では、土台に『栗』を使っていました。

杉や桧より硬い材料で、土台だけではなく、皮押えという屋根下地の材料としても使っていました。

 

皮押えというのは、

多くの日本家屋が屋根を瓦で葺いていましたが、その下地はというと、

現在使っているような防水シートはありませんので、

タルキの上に野地板(大抵杉でした)という板を貼り、その上に杉皮を貼ります。

瓦

 

杉皮とは、まさに字の通りで、杉の皮です。

杉の皮をペロンとめくったもので、長さを1m程度に切ったものです。

それを野地板の上にきれいに並べていくのですが、

その杉皮を屋根に留める為の桟木を皮押えといいました。

 

この杉皮は防水の為だけに貼ったのではなく、

瓦の下に置く土がずれたりしないように杉皮を敷きました。

 

その杉皮を留める為の桟木ですから、腐りにくい材料という事で

滋賀県湖東地方では、よく栗が使われていました。

 

ある時、古い住宅の解体工事で瓦をめくってみると、

元々雨が漏れていたというのもあるのですが、

その腐りにくい材料である栗の皮押えが結構腐っていたにも関わらず、

同じ屋根で使われていた別の材料は、全く腐ってなかったんです。

 

それは何かといいますと、杉です。

 

正確にいいますと、杉の赤味材です。

赤味というのは、木材の中心部分(心材)の色が赤いところの事です。

 

赤味

上の画像で【柾目】と表示している四角の材料は、

左半分が『赤味』、右半分は『白太』(辺材)となり、

前述の、腐っていなかった皮押えは、この赤味の部分だけでできた材料でした。

 

それまでは、年配の人から『杉の赤味は強い』ということを聞いてはいましたが、

実際目の当たりにして、それを実感できました。

 

ですから、風雨にさらされる可能性のある部分に使用する木材では、

国産材なら『杉の赤味』を推奨しています。

 

 

 

 

住まいづくりのヒント集
2017.12.11

滋賀県で大雪の時の対策とは、

お昼前、外で何やら大きな音が・・・。

 

雹(ひょう)が降ってきました。

滋賀県の結構な範囲で降ったみたいです。

 

車で移動中の人が、

『フロントガラスが割れないかと心配で心配で・・・。』と話しておられました。

 

天気予報では、今週この冬最大の寒波がやってくるという事で、

滋賀県でも週間予報では雪マークがところどころについています。

 

ちょっと心配なのは、

これもニュースで聞いたんですが、

今年、太平洋で黒潮の大蛇行というのがおきていて、

なんでも、過去の【記録的な豪雪】というのは、その黒潮の大蛇行と

時期が重なっているか、もしくはその前後になっているらしいんです。

 

去年というか今年というか、平成29年1月に降った大雪は、

その【記録的な豪雪】には含まれてないのですが、

滋賀県湖東地方にとっては【記録的な豪雪】といっても過言ではない大雪でした。

 

それが今年も降るとなると、とんでもない話です。

例年はそんなに雪が積もらない彦根市でも、

積雪や屋根からの落雪で、あちこちでアルミのカーポートが壊れていました。

エクステリア工事関係の職人さんは、5月に入っても、その残工事をされていました。

 

今年は大雪だけでなく、台風でも多くの被害がでて、

エクステリア工事関係の仕事は、修繕がメインの年だったような感じです。

 

で、タイトルである、大雪の時の対策ですが、

屋根からの落雪を止める!という事です。

 

それまで一般的であったのは、

 

防災瓦

このような雪止め瓦を屋根に設置したものでしたが、

これだけでは、そこそこ積もった雪は落ちてしまいます。

 

そこで、雪を落とさない為の対策として推奨するようになったのが、

 

落雪防止

軒先についている、黒い網状のもの

『スノーグリッドネット』

見た目は『ただの網』なんですが、確かに雪が落ちません。

 

ですから、自宅にも取り付けました。

 

ところが!

 

今年の大雪はそのスノーグリッドで止まった分のさらに深い雪が積もり、

実は、隣の敷地に雪が落ちてしまいました。

幸い隣地には、雪の落ちる場所には何もありませんでしたので、

落ちてしまった雪を、自宅の敷地へ移動するだけで済みました。

(といっても、この作業がメチャクチャしんどいんですが)

 

ですから、こんなしんどいことは二度と・・・ではなく、

隣地に雪を落としたくないので、

 

落雪防止

この、

『グリッドリングS』

に付け替えました。

太陽光発電パネルのすぐ下に取付ければ、

落雪が防げます!というものです。

 

自宅に取り付けてから降雪は経験していないので、

どれくらいの積雪まで持ちこたえてくれるかは実証できていませんが、

これならかなりの積雪でも落とさないと思います。

 

隣地に雪が落ちて、しんどい除雪の経験がある方は、

是非是非ご検討ください。

 

 

現場日記
2017.12.10

平成7年築の住宅、こんなところから雨漏りが。

少し前の話になります。

 

今年の10月22日にやってきた台風21号ですが、

すごい爪痕を残して去っていきました。

 

彦根市では多くの地域に避難指示が出ていて、

芹川は、いつ氾濫してもおかしくないほど水位が上がっていました。

芹川周辺にお住まいの方は、気が気じゃなかったと思います。

 

山間部でも土砂崩れ等があちこちであり、

12月になった現在でも、いまだ復旧していない場所もあります。

 

その台風の時なんですが、

22年前に建てさせていただいたお客様から電話がかかってきました。

『2階の寝室の雨漏れがひどかったんです』

 

22年前ですと、現在ほど省エネや気密性の事が考えられていない時期で、

そもそも、建てさせて頂いたお宅も、いわゆる『田舎普請(いなかぶしん)』の

立派なお宅で、構造材にはベンガラを塗り、

続き間の出の間・座敷・床の間・仏間・出書院・広縁等々。

滋賀県湖東地方の立派な家フルスペック的な仕様のお宅です。

 

屋根の形状も『入母屋』という複雑な形状なので、

台風の風でどこかから入ったのかな?という程度で考えていました。

 

訪問して雨漏れがしたを教えてもらい、天井点検口の場所を聞くと、

幸いなことに、その部屋の隣にあるクローゼットにありました。

 

天井裏を覗くと・・・、

そこには、タライ、プラスチックトレイ、バケツ、ビニールシート、

毛布、バスタオル、タオル等大量の防水グッズ?が。

 

当日、ご主人はご在宅ではなく、奥様がとりあえず入れられるものは全て!みたいな感じで、

天井裏に入れておかれました。

確かに、手に取ってみると、タオル類は湿っていて、結構な量の水が

入ってきたのが理解できました。

 

それでも、その天井裏はどこでも歩けるわけではなく、

3.6㎝角の天井下地材を吊っている部分しか乗れないので、

奥様がよくここまでいろんなものを入れられたものだと、

違う意味で感心していました。

 

それはさておき、

内部の確認は済んだところで、いよいよ外部です。

 

ここからは写真で説明。

和風建築

赤い矢印の面が、漏れたと思われる場所です。

 

落ちないように、気を付けて進んでいくと、

 

和風建築

 

正面に塗ってある漆喰も、クラックひとつ無くきれいなものです。

 

日本建築

本格日本建築

 

のし瓦がズレていることもなく、

その上の漆喰や帯も全く大丈夫です。

 

青い矢印の場所が、中でよく漏れていた場所なんですが、

この状態で青い矢印から雨が入るとは思えません。

 

緑の矢印の箱は、太陽光発電装置の電気の線が入っている場所なんですが、

中で確認した際には、その電線の部分からの漏水はは確認できませんでした。

 

こうなると困るんです。

原因が特定できない事には、対策のしようがありません。

とにかく原因をつきとめなければ。

 

板金屋さんとも話をしながら、あーでもないこーでもないを繰り返していると

一筋の光が。

 

こんなところから

 

野地板という、屋根の裏側の天井部分の板が、変色しているのわかりますでしょうか。

 

屋根や壁に降った雨ではなく、すごい強風により、

赤い矢印のように雨が野地板にかかり(下から上にむかって雨が当っています)、

青い矢印の方向に勾配がついているので、野地板を伝い、

そこから室内に入り、漏水したのだと思います。

 

一番よく漏れていた場所までは梁を伝い進入したのだと思われ、

雨って、実際に進入した場所と、水が落ちてくる場所とは違いますから。

 

 

原因が判明して対策がとれたので良かったのですが、

『こんなとこからっ?!』

って思う、信じられないような場所からでも漏水することがあるので、

自然の力っていうのは侮れません。