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工務店としての日々の仕事の中から、「これは家を建てる前に是非知っておいて欲しい」という
基本的な家づくりの知識や、家づくりや暮らしについてのちょっとしたヒント、
マルトからのお知らせなども記事にしています。
気になる単語でも検索できます。例:「資金計画」「土地」「間取り」など

マルトからのお知らせ
2020.05.15

工務店やハウスメーカーの○○工法、○○システムって何?

○○工法、○○システム よくわからない・・・

家建てよう!

と思って、広告見たり、本を見たり、ネットを見たりすると

「これは何?」

って思う事ありませんか?


やたらたくさんの工法とかシステムに出会いませんか?

試しに、「住宅、システム、工法」でググってみてください

○○システムで超耐震
全館空調なら○○システム
高断熱高気密の〇〇

ってな感じで、よくわからない横文字を並べたシステムが付いた家が売られてます。

こういう例えは不謹慎なんでしょうが、

「東京都知事か!」

って突っ込みたくなります。

本当に色々な物があります。

家全体をトータルで考えたシステム

耐震・免震の仕組みに付けたシステム

空調設備のシステム

高断熱・高気密のシステム

国の認定を取った建て方の工法

地盤改良の工法

基準もルールも種類も何の決まりもありませんから、これから家造りを考えるお客様には何が何だかさっぱりだと思います。

実際のとこ、私もわからない(苦笑)

全部を見た訳ではありませんし、とてもじゃないが星の数ほどもあるシステムのチェックなんて出来ません。


もちろんそのシステムや工法が悪いと言いたい訳ではなく、それ相応の研究・開発・試験を繰り返し、家造りを良くする為に考えられたシステムや工法がほとんどです。

ただ、やっぱりその中には粗悪なのもあって、カッコ良いそれらしい名前を付ければ売れると考えてネーミングしてるような物もあります。

よくわからない素人のお客さんにそれらしく言って売りつける、なんてことには要注意です。

それともう1点

こういった工法を売りにしている工務店の全てではありませんが、自ら考える事を放棄しお金で工法を買ってそれを自社の特徴にする工務店があります。

これも考え物です。

例えば、国から工法認定を受けたようなシステムは基本的に変更は出来ません。

自らが造ったシステムで型式の認定を受けている訳ですから、その規格からズレた物やイレギュラーな対応は規格をずらす事になりますから対応出来ません。

希望する家造りや間取りが叶わない上に、その工法しか知らない・出来ない工務店は、お客様のかなえたい希望の変更対応が出来ないのです。


次世代省エネ基準だとか長期優良住宅という言葉をご存知ですか?

次世代省エネ基準と言っても平成11年に制定された基準ですので、そんなに次世代でもないですが(苦笑)

次世代省エネ基準についての記事はこちら ↓

夏涼しくて冬暖かい家を、高断熱高気密で作るコツ

長期優良住宅についての記事はこちら ↓

どんな家がお得な長期優良住宅の認定を受けられる?

ようは、ある一定の省エネ性能を家にも持たせて下さいという制度で、長期優良住宅ではこの次世代省エネ基準の対策等級4を確保する事が求められています。

この等級4が、平成25年に変わった現行の改正省エネ基準と同等で、UA値という断熱性能を表す数値で表現されます。

滋賀県はそのUA値を0.87という性能を出すのが、まず必須条件になります。

(※ ぶっちゃけたいし事ない数値です。これを確保してると謳って売ってる工務店は最初からNGにしても良いかもしれません)

このUA値を出す方法ですが、正確には外皮計算という、建物の外廻り(壁だけでなく、屋根、窓、床)にどういう素材や作り方をする事で、こういう数値になるという計算をします。

ところが実は他にも方法があり、

”仕様規定”

という、このメーカーのこの断熱材でこの厚みさえ入れたらこのUA値が出せるという仕組み(システム)で算出し、断熱性能の数値をクリアしている会社もあれば、この計算自体を他社へ依頼している会社もあります。

”仕様規定”を利用する事自体は悪い事ではないです。

国も認めているやり方ですから。

ただ、恐らく仕様規定を利用する会社は断熱する意味や仕組みなんてわかってないと思います。

それに、これも規定・基準がありますから基本的に変える事は出来ません。

対して、一から自社で計算が出来るとこういった問題はおこりません。

断熱材だけでなく、窓の種類、ガラスの種類を使う場所に合わせて、理屈を理解して採用し計算していますから、変更があった場合でも出来る出来ないの判断と、そうした場合の性能への影響が出ないかの判断が出来ます。

ところが、決まったルールでしか作っていない会社や、全て外部委託にしている会社は対応が出来ないか、解答が遅くなります。

先程話した長期優良住宅では省エネ性能だけでなく、耐震性や劣化対策、可変性への対応、アフターメンテナンスの計画に履歴の保管など、工務店として出来なければいけない諸々の重要な事を、丸々他社へ依頼しているような工務店も実はたくさんあります。

○○工法 ○○システム に頼りすぎる前によく考えよう

私がお引渡し時に必ずお客様にお話しするのが、

「これで弊社とのお付き合いが終わるのでなく、これからが本当のお付き合いの始まりです。」

と伝えさせてもらっております

住まれてからのメンテンスや問題発生時の工事など、建てた工務店がやるべき事を他社任せにしているような工務店で本当に良いと思いますか?

考える事、学ぶ事をやめ、その工法やシステムに頼りきった家造りをする事は、工務店の地力を下げ、対応力を落し、設計力、営業力も落とします。

また、そのシステムを使う為のロイヤリティ(加盟金)を建築コストに載せる事にもなり価格のアップにもつながります。

もちろんデメリットばかりではありません。

ルールに従った家造りをすれば、恐らく間違いのない家造りは出来る事でしょう。

様々なこだわりを盛り込まず、基本仕様通りにすれば、案外お安く造れる事と思います。

ロイヤリティも含めて金額に折り合いがつき、その工務店のやり方、仕様、デザインに何の疑問も不満も感じなければ、私がとやかく言う事ではありませんし、両者合意の元の契約ですのでまったく問題ありません。

実は弊社も過去にシステムや工法に頼った時期があります。

それを知っているからこそ、それに頼る事の怖さも知っています。

先程も言ったように、システムや工法が全て悪い訳ではありません。

それしかできない、それしか知らない、他には興味ない、という工務店にならないよう日々研鑽する事がまず大事で、その中で本当に良いと思われる物なら採用すれば良い。


おかげ様で日本全国の沢山のスーパー工務店(ちょっと安っぽい言い方ですね)と出会う機会に恵まれておりまして、その工務店さんの考えを聞き、建てた家を見せて頂くと、まさにそういう物に頼らない自社の力を活かした普遍的な家造りをされています。

今回のブログはこのブログを読む方が、力のない工務店に騙されないよう、またそういうお客様の要望に答えらえる工務店に弊社がなれるよう、自戒を込めて書かせてもらいました。

お客様担当 澤田

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家づくりにはたくさんの落とし穴があります。

建てる時には教えてくれないこともあります。

誰だって出来るだけ安く家を建てたい

それは当たり前のこと

でも、建てる時の費用を安くするための選択が

光熱費のやたらかかる、寒くて暑い家になってしまったら?

10年後、20年後に何百万とコストのかかる家になっていたら?

残念ながらそういったことが実際にあるのです

建てる前に知ってたら、こうしていたのに!

という事も少なくありません。

そんな悔しい思いをする人を一人でも減らしたくて

「家を建ててからかかるお金の話知っていますか」

という小冊子を作りました。

これを読んだうえで、

納得の家づくりをして頂きたいと、心から願っています。

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