快適に暮らせる終の棲家へとリノベする

滋賀の湖北にある伝統的な田の字に並ぶ和室を持つ家を、老後を見据えて安全快適に暮らせるようにリノベーションしました。

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元の家は広さは十分すぎるほどありましたが、水まわりのなどの生活動線が悪く、収納も勝手口や廊下などに分散して使いやすいとはいいがたい状態でした。毎日の暮らしのストレスを無くすことと、冬の寒さ夏の暑さの解消がリノベの目的となりました。
本来リノベは家全体を改修するのがベストです。ただ、こうした田舎の大きな家を丸ごとリノベとなるとなかなか現実的ではありません。そこで立派な座敷と出の間は基本そのままにし、寝室も1階に下ろすことで2階の改修も計画に入れませんでした。家の中で断熱区画を設けることで、出来るだけ寒さ暑さの解消とコストを小さく抑えるようにしました。

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改修後/建具と垂れ壁は撤去し、広かった玄関の一部もダイニングとして取り込んだ間取りです。右手の障子の向こうが大掛かりに改修をしていない出の間になります。改修前/リビングからダイニング方向を見る。

玄関。改修前の格天井や下段板、土間は残しました。壁は白く塗り替え明るい雰囲気に生まれ変わりました。正面に見える開口は洗濯脱衣室につながります。左手の建具を開けるとダイニングにつながります。建具の上は嵌め殺しのガラスとなり、ダイニングへの明かり取りとしています。

改修前は大きな土間の勝手口兼水まわり兼収納でした。普段の生活ではこちらが家族の出入りになるので、改修後はSICを兼ねる収納としています。勝手口ドアからまっすぐに入るとダイニングに通じています。勝手口ドアを入り右に折れるとパントリーを通ってキッチンへ入れる動線です。

こだわりポイント

改修前/リビングから出の間方向を見る。改修後/断熱性能を上げるためガラス障子は太鼓貼りの紙障子にやり替えました。ランマはそのまま残したが、やはり断熱性能のため透明のガラスをはめ込みました。右手側に見えている建具の向こうは寝室です。

改修前は座敷と奥の間は襖で仕切られていました。奥の間は改修後は寝室として使うため、襖は取り払い新たに壁を作りました。ただ、そのままでは座敷の意匠が損なわれるため、ダミーで元の襖を入れます。

大きな洗面台を造作で造りました。2人並んでもまだ余裕のある大きさです。造作の良いところは好きなサイズ感で作れること、タイルなどご自分の好きなものを使いやすいことなどがあります。

仕様

屋根  既存
外壁  一部焼杉板貼り
天井 杉羽目板 他
壁  ゆふ珪藻土 他
床  節あり桧 他

ギャラリー

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