2020.04.20最終更新日:2020/09/08

高気密高断熱の家の冷暖房設備は何がいいのか

 

建物の性能を高気密高断熱にした上で、冷暖房設備はなにがいいのか?

 

壁掛けエアコン、床暖房、床下エアコン、全館冷暖房、階間エアコン、薪ストーブ・・・

色々ありますがどれも一長一短ありますし、住まわれる方がどこに重点を置くかでも変わってきますので、一長一短を簡単に明します。

 

冷暖房設備・・・全館空調|全館冷暖房

 

全館空調とは

全館空調とは、家全体の空調を一括して行うシステムです。

今、家の空調はエアコンが主流となっていて、各部屋に1台づつ設置するのが一般的です。そして、エアコンの数だけ室外機が必要となります。

しかし、全館空調は1台の機械で家全体の空調を管理するので、室外機もほとんど1台ですみます。

メリット

家中どこに居てもほぼ同じ温度で快適です。

勿論ヒートショックも起こりにくいです。

室外機もほとんどが1台なので外観もすっきりで見た目もいいですね。

しかも室内機は小屋裏等に設置するので、各部屋は床や天井に吹き出し口や吸い込み口が出るだけでスッキリ。

デザインの邪魔をしません。

通常の壁掛けエアコンやファンヒーターと違い、あまり風を感じないので不快感がないです。(感じ方に個人差はあるようですが)  

暖房を床下に送る場合は床下エアコンと同様に、床が冷たくなりません。

デメリット

やはり価格ですね。

安くても100万台?が主流です。

また壊れた時に全替えになると高額な修理代になってしまいます。

是非長期の保証に入ってください。

基本は24時間運転で全館を冷暖房するわけですから、日ごろの冷暖房費も高めになります。

一般に売られている壁掛けエアコンを利用する方法ですとコストがかかりませんが、これはかなり勉強理解されている会社でないと上手く機能しないですね。

注意する点

どこにメインの室内機を置いてどういう経路で送風するかの計画。

温度コントロールは一括か個別か。

長期保証はあるか。

あとダクト配管による送風になるのですが、配管内の結露・埃・汚れが気になる方も注意です。

ただ、24時間運転ならほとんど心配は無いでしょうし、今後配管内の掃除業者も増えてくると思います。

 

冷暖房設備・・・全館空調|床下エアコン

 

床下に設置したエアコンで家中を暖房する

床下エアコンとは

市販の壁掛けエアコンを床下に設置し、床下全体を暖め、掃き出し窓足元に設置した吹き出し口から暖められた空気を各部屋に送り込むものです。 

メリット

床下に暖かい空気を送るので床が冷たくならない。

(床自体が熱を持つ床暖房とは違い、ほのかな暖かさで床暖房のようなダイレクトな暖かさではありません。)

床の仕様や送風位置にもよりますが、室内が吹き出し口だけなのでスッキリ。

脱衣・トイレも暖房できるのでヒートショックの心配もないですね。

何よりイニシャルコストが安い!

色々な工法があるので全てではないですが、一般的な壁掛けエアコンを大抵は床下に1台付けるだけなので低コストです。

壊れても一般エアコン1台交換なので安いですね。

デメリット

普通の壁掛けエアコンを床下に使うのでメーカーの保証を受けられない。

暖かい空気は上に行くが冷たい空気は降りてくるので、2階に冷房用のエアコンが必要になってくる。

(床下から送風機により2階まで冷気を送る方法もありますが、結露する可能性がありおススメできません。)

暖房を1台で賄うので吹抜けのあるプラン(できればリビング)にしなければ機能し辛いく、吹抜けを含め全体的に空気の循環を上手く考えないといけない。

基本24時間常時運転しなければ建物全体が暖房が効きにくく、そのため電気代が上がる。(G2グレードならトントン)

個別の温度設定ができない。

基礎断熱にする必要があるので、シロアリのリスクが高くなる。(回避する方法はあります)

注意する点

単に床下にエアコンを付けるだけでは全然だめなので、よく理解した設計者でないと快適を期待できない。

補助的に暖気冷気を引っ張ったり送ったりするファン等が必要になってくる。

通常のエアコンは室内機本体に温度センサーが付いているので、リモコン(ワイヤードリモコン)にセンサーの付いている機種を選ぶこと。

 

冷暖房設備・・・全館空調|階間エアコン

階間エアコンとは

多分耳にされた方は少ないのでは?と思います。

「カイカン」と読みます。

1階と2階の間(一階の屋根裏と二階の床下の間)にエアコンの風を入れ暖房と冷房を行う、床下エアコンの進化版とも言えます。

暖房期には強制的に1階に暖かい空気を天井や壁から送り込みます。

冷房期はその逆になります。

メリット

通常の全館空調と比べ、普通のエアコンを使うのでイニシャルコストが安い。

また、壊れた時の買い替えも容易。

室内機が見えないのでスッキリする。

床下エアコンのように夏用、冬用にと用意しなくてもよい。

デメリット

2階にエアコン設置スペースが必要。

暖房期に1階は天井からファンで吹き降ろし、冷房期に2階は床からファンで吹き上げるので風を不快に感じる可能性がある。

空気を上手く循環させれるのか?

まだまだ実績が少ないのでどんな不具合があるのかが分からない。

注意する点

新しい実績も少ない方法なので、リスクをとれる方。

施工実績のある業者を選ぶ。

 

冷暖房設備・・・壁掛けエアコン

多賀の家のリビング

 

壁掛けエアコンとは

今更な感じですが、エアコンは、外の空気と室内の空気をヒートポンプで熱を移動させるだけの機能なので、エネルギー効率がよく、住宅の空調設備としては一番普及しています。

メリット

機種が自由に選べるのでメインの部屋は多機能&省エネ機種、その他の部屋は安い機種にしたりもできる。

24時間運転でもいいし、間欠運転(つけたり消したり)でもいい。

個別で好きな温度設定ができる。

間欠運転なら冷暖房費が抑えられるし(逆の場合もある)、台数を絞ればイニシャルコストも抑えられる。

メーカーの保証(最近は長期保証も選べる)も受けられるので安心。

買い替え追加が容易。

デメリット

最近はカッコいい機種も発売されているが、各部屋の壁に取り付けなければいけない。

ということはその数だけ室外機と配管が必要になって、外部のあらゆる面に見えてきて邪魔になる。

直接風が当たって不快(当たらないような機能のある機種もある)。

建物内が均一な温度にならない(G1,G2グレードならそこそこ均一になりヒートショックも起き難くはなります)

注意する点

メインで長時間使用するエアコンは中?上位機種がおすすめ。

梅雨時期のジメジメが気になる人は除湿方式に注意(再熱除湿がいいが日立、富士通の中上位機種しかない)

 

冷暖房設備・・・床暖房

床暖房とは

文字通り熱源が床のすぐ下、あるいは床の中にあり、床自体が暖かくなるものです。

よく床下エアコンと混同されるのですが、床下エアコンは床下の空間を暖めるので、床暖房に対し、床下暖房になります。

種類としてはガスや電気、灯油を使ってお湯を作りそれを循環させる温水式と、発熱体に電気を通して暖める電気式があります。

メリット

熱が床を伝わり、ふく射によって部屋の内部に広がっていきます。

床から天井へと熱が立ち上る自然対流により、体はまんべんなく温もり、室温以上に暖かさを実感することができます。収納場所も必要なく掃除も不要です。

風や音、臭いもなく、埃を舞い上げることもありません。

デメリット

イニシャルコスト(設置費用)が高く、夏用の冷房用にエアコンが必要になります。

当然設置していない部屋は冷暖房が必要となる。

熱源は電気かガスか灯油になるがランニングコストも高め。

床の仕上げ材が限定されます。

注意する点

思ったほど部屋の暖かさが取れなかったり、部分的にしか設置していないと、エアコンなどで補助暖房が必要になります。

 

冷暖房設備・・・薪ストーブ

 

 

薪ストーブとは

薪を燃焼させることにより、ストーブ本体を暖めることによる輻射熱と、対流による効果で部屋(家)全体を暖めます。 

メリット

何といっても気持ちのいい暖かさが魅力。

炎のゆらぎも癒される。

機種のよっては料理もできる。

薪が用意できれば燃料費はいらない。

機種によっては家、丸ごとくらいの暖房能力がある。

デメリット

本体はそんなに高くないが、煙突等周辺部材や施工費含めると高価になる。

薪が自分で用意できなければ購入になるが高い。

灰や煙突の掃除、薪の用意等、手間がかかる。

注意する点

周辺の床、壁等を不燃材料で仕上げないといけない。

同じような物でペレットストーブがあるが、燃料は薪より調達しやすいが暖房能力は低く、ペレットの落ちる音が気になる人もいる。

デメリットにあるように手間がかかる設備なので、趣味として薪ストーブを楽しみたい人におススメ。

 

冷暖房設備・・・まとめ

 

 

個人的には今のところ予算に余裕があれば全館冷暖房をおススメします。

予算に余裕がなければ費用対効果を考慮し壁掛けエアコンを1階リビング1台、2階吹抜けか寝室に1台、住み始めてから足りないところに足してゆくのが良いかと思います。

全館空調にはもちろんのこと、他の冷暖房方式でも高気密高断熱であることは必須で、家がスカスカの寒い家なのに設備だけで賄うのは 間違っているでしょう。

 

 

 

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